CEFR(セファール)は、外国語の力をA1からC2までの6つのレベルで表す国際的な基準です。英検の合格基準スコアで見ると、3級がA1、準2級と準2級プラスがA2、2級がB1、準1級がB2、1級がC1にあたります。TOEIC L&Rでは、B1の目安がリスニング275点、リーディング275点です。

CEFRとは何ですか?
CEFRは、Common European Framework of Reference for Languagesの頭文字で、日本語では「ヨーロッパ言語共通参照枠」と訳されます。欧州評議会が20年以上の研究を経て2001年に公開した、言語の力を「何ができるか」で表す物差しです。
英語専用の基準ではなく、韓国語にも中国語にも同じ6段階が使えます。文法をどこまで知っているかではなく、「買い物で必要なやりとりができる」「身近な話題で筋の通った文章が書ける」のように、できることで能力を表すのが特徴です。2020年には、オンラインでのやりとりや仲介の項目を加えた補遺版も出ています。日本では、英検の成績表や大学入試、文部科学省の英語力の目標にCEFRが使われています。
CEFRのレベルはそれぞれどのくらい?
A1とA2が「基礎段階の言語使用者」、B1とB2が「自立した言語使用者」、C1とC2が「熟練した言語使用者」です。欧州評議会の説明をもとに、日本の学習者向けに言い換えると次のようになります。
| レベル | できること | 英語でいえば |
|---|---|---|
| A1 | ゆっくり話してもらえれば、自己紹介や簡単な質問ができる | 名前、出身、好きなものを言える |
| A2 | 買い物、道、仕事など身近な話題で、決まったやりとりができる | 海外のカフェで注文し、道を聞ける |
| B1 | 身近な話題の要点がわかり、旅行中のたいていの場面に対応できる | 予定外のことが起きても一人で何とかできる |
| B2 | 抽象的な話題でも要点がつかめ、緊張せずにやりとりできる | 英語の会議で意見を言い、反論もできる |
| C1 | 長く難しい文章を理解し、言葉を探さずに流暢に話せる | 仕事や研究で英語を柔軟に使える |
| C2 | ほぼすべてを容易に理解し、細かなニュアンスまで言い分けられる | 複数の資料をまとめて正確に説明できる |
「B1はどのくらい?」とよく聞かれますが、B1は英語を「勉強する」段階から「使う」段階に変わる境目だと私は説明しています。
CEFRのレベルはどうやって判定する?
CEFRそのものを測る公式の試験はありません。英検やTOEIC、IELTSのような試験が、それぞれのスコアとCEFRの対応を公表していて、その試験の結果からレベルがわかる仕組みです。
そのため、同じ「B1」でも、どの試験で判定したかによって中身は少しずつ違います。聞く、読む、話す、書くのどの技能を測っているかが試験ごとに異なるからです。自分で目安を知りたいだけなら、上の表の「できること」を読んで、迷わず「できる」と言えるいちばん上のレベルを今の位置と考えるのが手軽です。欧州評議会も、学習者が自分で使える自己評価表を示しています。
英検の級はCEFRのどのレベル?
合格基準スコア(英検CSEスコア)で見ると、3級がA1、準2級と準2級プラスがA2、2級がB1、準1級がB2、1級がC1です。ただし、同じ級でも取ったスコアによって、成績表に表示されるCEFRは変わります。
| 級 | 合格基準スコア | 合格ラインのCEFR | 表示されるCEFRの範囲 |
|---|---|---|---|
| 3級 | 1456 | A1 | A1 |
| 準2級 | 1728 | A2 | A1〜A2 |
| 準2級プラス | 1829 | A2 | A1〜A2 |
| 2級 | 1980 | B1 | A2〜B1 |
| 準1級 | 2304 | B2 | B1〜B2 |
| 1級 | 2630 | C1 | B2〜C1 |
4技能の合計スコアは、1400以上がA1、1700以上がA2、1950以上がB1、2300以上がB2、2600以上がC1です(英検CSEスコアの説明)。2級の合格ライン1980は、B1の入り口にあたります。一方でA2は1700から1949までと幅が広く、準2級と準2級プラスでは、同じA2でも合格に必要なスコアに約100点の差があります。4級と5級はCEFRの算出範囲外です。また、4技能を合わせた「4技能総合CEFR」が表示されるのは、二次試験まで4技能すべてを受験した場合だけです。
TOEICは何点でB1?
TOEIC L&RとCEFRの対応は、リスニングとリーディングで別々に決まっています。B1の目安はリスニング275点、リーディング275点で、両方を満たしてはじめてB1と言えます。
| CEFR | リスニング | リーディング |
|---|---|---|
| A1 | 60 | 60 |
| A2 | 110 | 115 |
| B1 | 275 | 275 |
| B2 | 400 | 385 |
| C1 | 490 | 455 |
これは、TOEICを作るETSが欧州の専門家22人と行った対応づけの結果です(IIBCによる解説)。C2の基準は設定されていません。単純に足すとB1が550点、B2が785点、C1が945点ですが、片方だけ高くても上のレベルにはなりません。また、L&Rは聞く力と読む力のテストなので、B1のスコアがあっても、話す力までB1とは限りません。
日本人のCEFRレベルはどのくらい?
文部科学省の令和7年度「英語教育実施状況調査」では、CEFR A2レベル相当以上の英語力がある高校3年生は52.4%、B1レベル相当以上は23.9%でした。中学3年生でA1レベル相当以上は54.6%です(文部科学省の調査概要)。
国は2027年度までに、高校卒業段階でA2以上を6割以上、B1以上を3割以上にする目標を掲げていて、まだ届いていません。この数字には、資格を取っていなくても相当の力があると先生が判断した生徒も含まれます。学校英語をきちんと終えた人の多くはA2前後にいて、B1が最初の大きな壁になる、と考えておくのが現実的です。学校英語からのやり直し方は英語の独学の記事にまとめました。
A2からB1まではどのくらいかかる?
英検協会のデータでは、5級から準2級までは各級の合格におよそ1年かかるのに対し、準2級の合格者が2級に受かるまでには2年近くかかっています。A2からB1への一歩は、それまでの一歩よりずっと大きいのです。
差が出るのは扱う話題です。A2までは自分の身の回りの話で済みますが、B1では仕事や社会の身近な話題について、理由をつけて意見を言うことが求められます。単語を増やすだけでなく、「because」「for example」で文をつなぐ練習を早めに始めてください。英検の新しい級については英検準2級プラスの解説に書きました。
よくある質問
CEFRの読み方は?
日本では「セファール」と読むのが一般的です。アルファベットのまま「シーイーエフアール」と言っても通じます。
CEFR B1はどのくらいの英語力ですか?
英検2級の合格ライン、TOEIC L&Rならリスニングとリーディング各275点が目安です。仕事や学校、趣味など身近な話題の要点がわかり、旅行中のたいていの場面に一人で対応できる段階です。
A2とB1のいちばんの違いは何ですか?
A2は決まった場面で決まったやりとりができる段階、B1は予定外のことが起きても自分の言葉で切り抜けられる段階です。B1になると、経験や予定を話し、意見に簡単な理由を添えられるようになります。
C2は母語話者と同じレベルという意味ですか?
違います。C2は学習者としての非常に高い熟達度を表すもので、母語話者と同じであることを求める基準ではありません。仕事で英語を使う多くの人にとって、現実的な目標はB2からC1です。
CEFRは英語以外の言語にも使えますか?
使えます。特定の言語のための基準ではないので、韓国語でも中国語でも、同じ6段階で目標を立てられます。韓国語を始めるなら韓国語の独学の記事もどうぞ。
Qlangoでは、80言語のコースをCEFRのレベルごとに用意しています。英語はA1からC2まで、韓国語と中国語(簡体字)はA1からB2までです(対応言語とレベルの一覧)。自分のレベルのコースから始め、週・月・年ごとの統計で、どこまで進んだかを数字で確かめながら次のレベルを目指せます。



